インターネットプロバイダといえばOCNという印象を持たれている方は多いのではないでしょうか?
私もインターネットを初めて契約したのは、NTTフレッツ光のOCNプロバイダでした。
現在、OCNは光コラボ回線「OCN光」の新規受付を終了しており、「OCNインターネット×ドコモ光」にてサービスの利用が可能になっています。
なぜOCNは多くの人に選ばれるプロバイダなのでしょうか?
この記事で詳しく解説していきます。
なんとなくOCNという理由でインターネット契約をしている方もいるかと思います。まず、なぜOCNが選ばれるのか、その本当の理由について解説していきます。
そもそも、OCNは「NTTコミュニケーションが運営するISP(プロバイダ)」です。
OCNが選ばれる理由には、NTTが運営する国内最大のISPであるという信頼感が最も大きな要因だと考えられます。
名前を聞いただけでよくわからないけど大丈夫と思える信頼感…。
この信頼感は半端じゃなく、ISPを選ぶ理由としては十分ですよね…!
光回線インフラを提供している、国内最大の電気通信事業者NTTが運営しているということで、「フレッツ光」においては800万人以上の利用者を誇り、最も利用されているプロバイダでした。
しかし、フレッツ光 with OCNは利用者が増えすぎたせいか速度低下・不安定性が叫ばれるようになり、最近では利用者が鈍減してきているようですが…。
NTTが運営しているから、なんとなく安心という漠然とした理由で選ぶ人も結構多いと思います。その選び方は全く間違ってはいません。
ただ、このページではもうワンステップ「OCN」について知っていただきたいと思っています。
知ってほしいこととは、OCNを運営するNTTが世界でも有数のTier1(ティアー1)の企業だという事実です。
Tier1ネットワークとは、インターネットの経路情報を他社から買わなくてよいほどの大規模なISPグループ
インターネットは世界とつながっています。世界中のインターネット利用者へ正確に情報を伝えるのは実はとても凄いことなのですが、それを実現しているのが「個別アドレス」という情報になります。
ISPは、個別アドレスに到達するための経路情報の多さで規模の大小が決まってきます。
経路情報の多さで、Tier1>Tier2>Tier3という階層ができており、Tier3はTier2を通る、Tire2はTire1を通る、という様に、より大規模なISPから経路情報をもらうことで、ネットワークの繋がりを形成しています。
極端な話をしてしまえば、Tier1以外のISPはいずれ必ずTier1を経由しなければいけないということです。
Tier(ティアー)の相互関係
同Tier内では、ピアー(peer)と呼ばれる、無料での情報やり取りができますが、Tierが違うとトランジット(transit)と呼ばれる、上位Tierに使用料を払うことで経路情報をもらう接続が適用されます。
つまり、低Tierになるほど、より上位のTierを経由する必要が生じます。これは、通信が遠回りしていることになるので、通信速度低下などの様々なデメリットが引き起こされる可能性があります。
現時点で、世界のTier1は16社ありそれぞれがPeerで繋がっています。
世界のTier1企業とピアーネットワーク(2018年現在)
2012年にソフトバンクがスプリント(米国)を買収してTier1に昇格するまでは、国内のTier1はNTTだけでしたので、海外への通信は必ずNTTを経由していたということになります。
OCNは、NTTが運営するISPですのでTierの恩恵をもろに受けることが出来ます。
正確にいえば、OCNはTire2となりNTTと相互接続するISPですが、その規模の大きさから国内Tier1と呼ばれています。(実質NTTと同じ)
ちなみに、国内Tier1(Tier2)はOCNの他に、KDDI、softbank、IIJなどがあります。
国内Tier1であるOCNを利用すること=国内通信の上流AS(Autonomous System:自律システムと呼ばれる、独立したネットワーク。)を利用できるということになります。
国内においては、OCN以外のISPでも、結局はOCNを経由して通信を行っている可能性がありますので、OCNを利用することで知らないうちにムダのない通信を行っているとも言えるでしょう。
とはいえ、ユーザーとしては実際に利用した時に恩恵がなければ敢えて選ぶ理由もありませんよね。
そこで、OCNを利用するメリットを3つ具体的に紹介していきます。
JPNAPなど国内大手のIXバックボーンとの接続に加え、主要ISPとはプライベートピアで接続しています。さらに海外接続についても、NTTコミュニケーションズグループが一括して運用するグローバルTier1であるIPバックボーンと高度に連携しており、海外接続でも高品質なインターネットアクセスをご提供します。
より下位のISPを経由する必要がないため、遅延が少なく効率的なインターネット接続が可能になります。
また、海外のTier1と接続しているNTTをバックボーンに持つため海外通信の遅延も少なくなります。
バックボーン内の全伝送路・設備の二重化を、高度なビル分散、ルート分散などを駆使して徹底。万一の故障時にも迅速に正常な別経路に切り替わる設計のため、つねに安定したスループットのアクセス環境が提供できます。
国内最大のISPかつTier1のISPである以上、障害が起こった際の影響は大規模になります。だからこそ、万一の故障時にも対応できる設計がされているため、通信・接続障害からの回復が迅速です。
[st-kaiwa3]確かに、OCNは「接続障害が多い」と言われていますが、裏を返せばそれだけの障害に対応しているということになりますので、ノウハウの蓄積はとてつもないものがあります。 利用者としては更なる品質の向上に努めていただければ、といったところでしょうか。[/st-kaiwa3]OCNのサービスを利用するお客さま数は約800万人(2013年3月末現在)。これはOCNが長年に渡って築いてきたサービス品質を裏付ける確かな証です。また、このスケールメリットを活かしてOCNバックボーンでサイト運営を行えば、膨大なOCNユーザに向けて高品質なサービスが提供可能です。
経路情報が多いということは、それだけ利用者も多いということです。
利用者が多ければサポートの経験値も豊富です。あらゆる状況に対応できるサポートがあるだけで、安心してインターネットを利用できます。
サービス | 概要 |
公式サイト | NTTの光回線。元祖光回線といっても過言ではない。選べるプロバイダは数え切れないほどあり、OCNはその中でも最も利用者数が多い。利用者が多く、通信遅延や速度低下が増えているため離脱する人も多い。 |
公式サイト | NTTの子会社である「docomo」が、提供する光コラボ回線。光コラボなのにプロバイダが選べるというよくわからない仕様。フレッツ光の代替回線とも見て取れる。選べるプロバイダは20種類以上ある。 |
公式サイト | NTTが運営するOCNの光コラボ回線。これからOCNの光回線を利用するなら検討したいサービス。料金体系・サービスのシンプル化がされており、わかりやすく使いやすくなっている。 |
公式サイト | OCNの格安SIM。ドコモ回線のMVNOなので、全国どこでも利用可能。OCN光とセットで割引になるので、同時利用でかなりお得になる。 |
「フレッツ光」、「ドコモ光」におけるOCNは、複数のISPのなかから選択できるひとつのISPとしてサービスを提供しています。
OCNの光コラボレーションモデルの「OCN光」は、NTTから借り受け独自サービスを付与した光回線サービスです。月額料金がリーズナブルになるので、これから光回線を契約するなら検討したいサービスになります。
「OCN モバイル ONE」は、OCNの格安SIMサービスです。月額900円〜利用できるので、携帯料金を安くしたいなら利用したいサービスです。「OCN光」と同時利用で割引になる「OCN光 モバイル割」もあるので、同時利用も検討したいところです。
このページでは下記について解説してきました。
- OCNがなぜ最も選ばれるISPなのか?
- OCNを選ぶことでどのようなメリットがあるのか?
NTTをバックボーンに持つ国内Tier1という、圧倒的優位性は、他のISPが決して真似できないアドバンテージであることは確実です。
これからの時代は、ますます世界との垣根がなくなり、海外にサーバーがあるサービス※を利用する機会が多くなってきます。
※例えば、FacebookやTwitterなどもそのひとつです。
国内と海外をつなぐISPの最上位にいる「OCN」を利用することで、通信遅延も最小限におさえることができ、品質の高い設備・サポートの恩恵を受けられることは間違いありません。
このページで、OCNの魅力が少しでも伝わったなら嬉しいです。
面白いなぁと思ったら、是非OCNの提供するサービスを利用してみて下さいね。