「NURO光」が採用するG-PONテクノロジー。
公式サイトに以下のような記述があります。
国際標準規格であるGPON※1の採用と、
NURO 光用に開発されたホームゲートウェイを組み合わせたことで、
個人宅向け商用サービスで下り最大2Gbpsを実現NURO光公式サイトより
既存の光回線の約2倍の通信速度は非常に魅力的です。
公式サイトにもサラッと書いてあるだけのこの技術。
そもそも「G-PON」とはどういった技術なのでしょうか?
フレッツ光やauひかりが採用する「GE-PON」との違いとあわせて解明していきます!
FTTHの標準化とは?ITU-TとIEEEについて詳しく
そもそもPONとはなんでしょうか?
PONは『Passive Optical Network(受動光回線)』の略で、簡単にいうと光信号を複数分岐することで光ファイバーを複数ユーザーで共有する技術のことです。
本来であれば、光回線のサービスはとっても高額なサービスです。
コストを複数ユーザーで分割することで経済的に利用できるというわけです。
G-PONとGE-PON
G-PONとは、ITU-T標準化規格G.984シリーズで規定された伝送技術です。
NURO光公式サイトから引用
つまり「G-PONとは、ITU-Tという機関で標準化されたG.984※1というシリーズの技術」ということです。
ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)とは、国際電気通信連合の部門の通信分野の標準策定を担当する部門です。
※1:G.984=G-PONのことです。
一方、GE-PON※2とは、IEEE802.3WGの標準化規格IEEE802.3hで規定された伝送技術です。
※2:ギガビット・イーサネット:Gigabit Ethernet
つまり「GE-PONとはIEEE802.3WGという機関で標準化されたIEEE802.3hの技術」ということです。
IEEE(The Institute of Electrical and Electrical and Electronics Engineers, Inc. )と電気工学・電子工学技術の学会のことです。アイトリプルイーと呼びます。
IEEEは聞いたことある人も多いかと思います。
よく無線LANの伝送速度でIEEE802.11-a,g,n,acの表示がありますが、まさにそれのことです。
802.3WGとは802.3ワーキンググループのことで、つまりはそういった集会があったということです。
GPON→ITU-T標準化技術のことで、上り1.25Gbps/下り2.5Gbpsの非対称型通信が可能。
GEPON→IEEE802.3標準化技術のことで、1.25Gbpsの双方向通信が可能。
ちなみにGPONはFSAN(Full Service Access Network)されているため、イーサネットもサポートしてます。
ポイントは商用展開できるかどうか
2018年現在、国内のほとんどの光回線サービスがGE-PONで占めています。
例えば、「フレッツ光」や「auひかり」はGE-PONを利用しています。
なぜこの方式が利用されているのかといいますと、導入が安価だからです。
導入機器が国内で調達可能で光回線システム構築も簡単なので、費用を安くできるため多くのサービスが採用しているというわけです。
一方、G-PON技術は高速通信が可能な分、導入にコストがかかります。
国際標準規格であるG-PON技術は基本的に海外から購入する必要があります。そのため、ネットワーク設計の難易度もあがり、専門のエンジニアが必要となるため、開発コストが高くなりがちです。
G-PONは速度が上がるメリットと引き換えに、導入ハードルの高さがデメリットなんですね。
そこを実用化までこぎつけたのがSo-netでありNURO光というわけです。
しかも、他社の光回線サービスと同等もしくは安い月額料金での実現。
この努力と苦難は想像以上であったに違いありません。
他社はなぜG-PONを導入できない?
他社がG-PONを導入できない理由は対応機器コストが関連します。
GE-PON機器はG-PONに流用できず、機器の総入れ替えが必要となります。
「GE-PON」から「G-PON」に切り替えるとなるとコストが莫大にかかります
すでにGE-PON機器を導入している場合、すべての機器を入れ替えるのは現実的ではありませんよね。
つまり、すでにGE-PONでスタートしたサービス(フレッツ光、auひかり)は、回線速度アップのためにG-PONへ切り替えるということはまずありえないことになります。
今後はGPON対応光回線が増える?
NURO光がGPON技術を導入できたのは、光回線サービスを始めるのが遅かったことが大きな理由です。
GPON技術を最初から導入できることで、コストをおさえて開始することができました。
さらに、GPONを商業化まで持ってくるだけの高いスキルを持った技術者がSo-netにいたことで開発を進めることができたのも大きいでしょう。
GPONは日本以外では普及しはじめています。
今後、新しい光回線サービスがでてくるとなればGPON技術のサービスになってくるかもしれませんね。
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